本書はインターネット社会について書かれた本です。社会に影響を与えた本の一冊。ひとつのカテゴリーを作り出したと言われるほどです。
さて、本書の内容は、インターネットの登場によって"情報"のデフレ化が進行しが、その影響によって社会がどう変わるのか、ということがかかれています。詳しい内容は、他にもたくさんレビューがあるのでそちらを参考にして下さい。
僕が、この本でとくに気になったのが、著者が「ブログこそが自分にとっての究極の『知的生産の道具』」と感じていること。実際にブログが知的生産の道具である理由に下記の5つが挙げられています。
1.時系列にカジュアルに記載でき容量に事実上限界がないこと。とくに4と5の理由が他のツールにはないブログのメリットではないでしょうか。たとえば著者の梅田さんのブログに、この本についての意見をコメントすることが今なら簡単にできます。(ちなみに梅田さんのブログはこちら。)まさにネット上に設置された研究室であるかのように、不特定多数の人との意見交換を可能にしました。
2.カテゴリー分類とキーワード検索ができること。
3.手ぶらで動いていても(自分のPCを持ち歩くかなくとも)、インターネットのアクセスさえあれば情報にたどり着けること。
4.他者とその内容をシェアすることが容易であること。
5.他者との間で知的生産の創発的発展が期待できること。
P.166より引用
この4と5のメリットがあることでブログはさらに書き手を成長させるツールにもなると考えています。ブログで自分の情報を公開するということは、逆にいえば公共性が求めらるようになるということです。この他人に見られているという公共性があるから、文章をより洗練しようという意識が生まれます。ブログを書き続けるという行為は今のネット社会において、ある意味自分をもっとも成長される手段のひとつかもしれません。僕的にはアイデアや日々の気づきをユビキタス・キャプチャーで捉え、それを成果としてこのブログでアウトプットするとう流れがかなりしっくりきています。
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